目標

僕はどんな進路を選択してもいい、そうだ。今更かと怒りかけたが冷静に考えれば何をしても許されるのなら、今すぐにここから抜け出してアルバイトをして資金を貯め、ゲーム制作の専門学校に通いたい。

住み込みのバイトをするにしてもそこまでの交通費と荷物の送料がまずは必要で、今日はそのためにバイト先を探して電話し、面接の予約を取り付けた。

また、面接先までの交通費にも事欠くレベルだったので本を売った。日雇いなのでとりあえずはこれで保つはず。

同時に、ゲームを作る、特にシナリオライターになると志したからにはシナリオを書かなければ始まらない。世界観を書き出す所から始めたところ、曖昧な部分も多々あった。発生段階にある文明を描く必要が生じたためそれについて調べる。歴史以前である以上「正解」は存在しない。歴史以後であっても、歴史もまた解釈の一種である以上真の意味での正解など無いのだが。創造する余地があるという事だ。空想世界中で矛盾なく溶けている設定を書き上げられればそれでいい。

難題であったため途中で投げ出してゲームに手を出してしまった。結果この時間になった。やりたいと思った事をやるのは構わないが、今は後悔している。本当にやりたい事を犠牲にし、時間を無駄にしてしまった。

ゲームは消した。